馬場馬術(ばばばじゅつ)「ドレッサージュ(dressage)」は、幅20m×長さ60mの馬場(競技場:アリーナ)内で、規定演技を行う競技です。(オリンピック種目)
「馬のトレーニングの最高の表現(the highest expression of horse training)」と国際馬術連盟により定義され、正確かつ美しく運動させる事が出来るか、総合点で評価される競技です。
レベルに合わせたカテゴリー分けがされ、演技の内容が変わります。さらに、音楽に合わせて行うフリースタイルがあります。
※団体(チーム)もありますが、あくまで競技は各個人が行います
馬場馬術のルール
国際馬術連盟(FEI)認定競技になる為、ここで規定されている馬場馬術(ドレッサージュ)のルールの一部を解説していきます。
規定は変更もあるので、細かい部分は国際馬術連盟で確認してください。公認競技会以外では、大会ごとに規定が大きく違う場合もあります。
馬場馬術のルール・競技場(アリーナ)
幅20m×長さ60mで競技場の周囲に、アルファベットのA・B・C・E・F・H・K・M・P・R・S・Vが書かれたコーンが設置され、各演技を行う場所の指定に使われます。
馬場馬術(ドレッサージュ)の規定演技に必要とされる技術と動画
パッサージュ(Passage)
跳ねるような感じで脚を高く上げ、ゆっくり下ろす為、一時停止してるように見える速歩。
ピアッフェ(Piaffe)
一定のリズムで、その場で行う速歩。最小限の前進は可能ですが、後退は減点されます。
ハーフパス(Half-pass)
進行方向に向かって、左右の脚を交差させながら、斜め横方向に動く。
ピルエット(Pirouette)
その場での360度旋回で、内側の後ろ足をほぼ同じ場所で、上げ下ろしする必要があります(軸にして回転するわけではない為)。ハーフピルエットは180度旋回。
フライングチェンジ(Flying change)
踏歩変換(とうほへんかん)、左周りの時は左前足を前に出し、右周りの時は右前足が前に出る踏歩を、入れ替えます。※テンピとも呼ばれる
コレクテッドウォーク(Collected walk)
収縮常歩(しゅうしゅくなみあし)、歩幅は狭くなるけれどテンポは変わらない。
エクステンデッドウォーク(Extended walk)
伸長常歩(しんちょうなみあし)、歩幅を最大限に伸ばす。
コレクテッドトロット(Collected walk)
収縮速歩(しゅうしゅくはやあし)、歩幅は狭くなるけれどテンポは変わらない。
エクステンデッドトロット(Extended Trot)
伸長速歩(しんちょうはやあし)、歩幅を最大限に伸す。
コレクテッドキャンター(Collected canter)
収縮駈歩(しゅうしゅくかけあし)、歩幅は狭くなるけれどテンポは変わらない。
エクステンデッドキャンター(Extended canter)
伸長駈歩(しんちょうかけあし)、歩幅を最大限に伸ばす。
馬場馬術フリースタイルとは?
選手が自分で選んだ音楽に合わせて、自由に演技を組み合わせて行います。
※FEIの競技会では各国の最優秀選手 3名のみが参加可能
馬場馬術競技会の服装(ドレスコード)
・黒又は暗い色の保護ヘッドギア(シルクハットの形をしたヘッドギアも可)
・黒又は暗い色の乗馬ブーツ
・拍車
・単色の燕尾服又はジャケット(ストライプやマルチカラーは不可)
・白又はオフホワイトの乗馬用ズボン(パンツ)
・白又はオフホワイト、又は馬の毛と同じ色の手袋
・白又はオフホワイトのストックタイ又はネクタイ