相馬野馬追とは?

sokaijoba

相馬野馬追(読み方:そうまのまおい)は、福島県相馬市・南相馬市・浪江町で3日間にわたり、毎年行われます。

相馬野馬追の始まりや由来、歴史、起源は?

相馬氏の遠祖(えんそ)と伝えられる、平 将門(たいらの まさかど)が、領内の下総国葛飾郡小金原(しもうさのくにかつしかぐんこがねはら:現在の千葉県松戸市で、江戸時代までは柏・流山・松戸・沼南・鎌ケ谷・市川・船橋・習志野・八千代にも及ぶ原野)に野生馬を放し、それを敵兵に見立てて軍事訓練をしたという故事が、起源とされています。

相馬野馬追は、1978年(昭和53年)5月22日に、国指定の重要無形民俗文化財に登録されています。

相馬野馬追は、いつ行われるの?

毎年5月の最終土・日・月曜日の3日間にわたり行われます。

相馬野馬追のおおまかな流れ

1日目「お繰り出し(おくりだし)・宵乗り競馬(よいのりけいば)」

■お繰り出し・出陣式
江戸時代の各地域の名称である郷(ごう)と呼ばれる5つの地域から騎馬武者が出陣し、2つの地域と3つの神社に分かれて出陣式が行われ、雲雀ヶ原祭場地(ひばりがはらさいじょうち)へ向けて出陣。

▼浪江町(なみえまち)
標葉郷(しねはごう:現・浪江町、双葉町、大熊町、葛尾村)の出陣式が行われます。

▼相馬中村神社(そうまなかむらじんじゃ)
総大将を擁する宇田郷(うだごう:現・相馬市)の出陣式が行われ、市街地を回り鹿島区の北郷の陣屋へ向かいます。

▼相馬小高神社(そうまおだかじんじゃ)
小高郷(おだかごう:現・南相馬市小高区)の出陣式が行われます。

▼総大将お迎え
北郷(きたごう:現・南相馬市鹿島区)の陣屋へ、総大将を擁する宇田郷が到着してお迎えの儀式が行われます。

▼相馬太田神社(そうまおおたじんじゃ)
中ノ郷(なかのごう:現・南相馬市原町区飯館村)の出陣式が行われます。

■宵乗り競馬
馬場潔の式(ばばきよめのしき)が行われた後、白鉢巻、陣羽織(じんばおり:戦国武将が甲冑の上から着た、丈の短い着物)、野袴(のばかま)姿の騎馬武者が、1周約1,000mのコースを駆け抜けます。

2日目「本祭り」

■お行列
各郷の騎馬が甲冑に指物(さしもの:旗の事)姿で、南相馬市原町区から雲雀ヶ原祭場地まで約3kmを進みます。

お行列は順序が決まっていて、先頭から中ノ郷、小高郷、標葉郷、北郷、宇多郷となってます。

■甲冑競馬
正午を迎えると、陣螺(じんがい:ほら貝を使っている)と陣太鼓が鳴り響き、白鉢巻、甲冑、背中に旗指物(はたさしもの)姿の騎馬武者が、1周約1,000mのコースを駆け抜けます。

大坪流(おおつぼりゅう)という、室町時代に大坪 慶秀(おおつぼ よしひで)が開いたと伝えられている、日本の古典馬術の手綱さばきを行います。

ほら貝を吹いて合図を出す螺役(かいやく)による、螺役騎馬が最初の1回目に行われ、その後は一般騎馬によるレースになります。レース回数は毎年変わります。

■神旗争奪戦(しんきそうだつせん)
午後1時からは、先ほどのコースの内側めいっぱいを使い、数百騎が上空に打ち上げられて舞い降りる御神旗を、鞭で一斉に奪い合います。

※打ち上げられる旗の数は毎年変わります

甲冑競馬・神旗争奪戦は観覧チケット購入が必要

甲冑競馬・神旗争奪戦が行われる雲雀ヶ原祭場地に入る為には、観覧チケット購入が必要になり、本陣山に設けられたマス観覧席は別途チケットが必要です。

・入場券料金:前売り一人800円、当日一人1,000円

・本陣山観覧券料金:1マス1,2000円(入場券5枚付き)

※お行列観覧席チケット
雲雀ヶ原祭場地入口付近で、イスに座って観覧する為の専用席。雲雀ヶ原祭場地の本陣山の自由席にも行けます。

・行列観覧席料金:一人4,000円(年度により違うので参考までに)

3日目「野馬懸(のまかけ)」

相馬小高神社で行われ、まず騎馬武者が裸馬(何身にも着けてない状態)を、境内に設けられた竹矢来(たけやらい:竹を交差させて作る囲い)に追い込みます。

数メートルもの長さの竹竿に、わら束をつけた「駒とり竿」に御神水(ごしんすい)を浸し、竹矢来の中にいる馬の背中に御印をつけ、これが神馬の印になります。

白鉢巻に白装束を身に付けた御小人(おこびと)が、素手で神馬を捕らえて奉納します。

上げ野馬の神事(あげのまのしんじ)とも呼ばれるそう。

相馬中村神社の場所・住所(アクセスと駐車場)

福島県相馬市中村字北町140

▼自動車
常磐自動車道・東北中央自動車道相馬ICより約10分

専用駐車場が有りますが、野馬追中は使えません。

▼電車
JR常磐線相馬駅より徒歩約25分、車で約6分

相馬小高神社の場所・住所(アクセスと駐車場)

福島県南相馬市小高区小高字古城13

▼自動車
常磐自動車道南相馬ICより約25分

専用駐車場が有りますが、野馬追中は近隣の指定駐車場しか使えません。

▼電車
JR常磐線小高駅より徒歩約15分、車で約5分

相馬太田神社の場所・住所(アクセスと駐車場)

福島県南相馬市原町区中太田舘腰143

▼自動車
常磐自動車道南相馬ICより約20分

専用駐車場が有りますが、野馬追中は使えません。

▼電車
JR常磐線原ノ町駅より車で約10分

雲雀ヶ原祭場地の場所・住所(アクセスと駐車場)

福島県南相馬市原町区橋本町4−13−27

▼自動車
常磐自動車道南相馬ICより約15分

野馬追中は近隣の無料駐車場を使うか、無料シャトルバスが運行されています。

▼電車
JR常磐線原ノ町駅より徒歩約30分、車で約6分

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