下村加茂神社・やんさんま祭り(読み方:しもむらかもじんじゃ やんさんままつり)は、富山県射水市(いみずし)にある、下村加茂神社の加茂祭(かもさい)で、毎年行われます。
「やんさんま」とは流鏑馬(やぶさめ)がなまったもので、馬上から的を弓で射る射手(いて)は、長さ約200mの境内の特設馬場(ばば)を駆け抜けながら、高さ5mの位置に設置された的を狙います。
流鏑馬式を行うのは、倉垣小杉地区(くらがきこすぎ)、加茂地区、柳瀬地区(やなぜ)の全3騎となってます。
九遍式(きゅうへんしき)で、拝殿の前に高さ5mの位置に設置された的の前で、魔よけの鳴弦の儀(まよけのめいげんのぎ:矢をつがえずに弦を引き鳴らす)の後、漢数字が書かれた木の的を止まった状態で、「一」は加茂、「二」は倉垣小杉「三」は柳瀬がそれぞれ射ます。
流鏑馬式は拝殿西側からスタートし、右に大きくカーブして高さ5mにある的を狙い、鳥居をくぐり抜け、大弓を両手で頭上高く上げ、前方左右にあやなしながら、参道を一気に駆け抜け、2つ目の鳥居をくぐり抜けて行きます。
走る順番は、倉垣小杉→加茂→柳瀬と決まっていて、戻る際は逆の順番で走り、弓をあやしながら拝殿へ戻ります。
これを3回繰り返し、合計9回狙います。
馬場の両側には埒(らち)が設けられ、進行方向の左側に的があり、的側は男埒(おらち)と呼び、反対側は女埒(めらち)と呼びます。
下村加茂神社・やんさんま祭り・流鏑馬式の服装
笠(紅白の御幣(ごへい)で作られた花をのせ、白い紙で作られた紙垂(しで)垂らしたもの)、紫色のちりめん鉢巻き、緋羅紗(ひらしゃ:毛織物)の襦袢(じゅばん:和服用の下着)、袴(3騎とも柄が違います)、白いちりめんの襷、黒天鵞絨(くろびろーど)の丸帯、黒の手覆い(ておおい)、白足袋
大弓は青竹で手作りされ、長さ3m60cm(1丈二尺:いちじょうにしゃく)、重さ約2kg。矢は青竹で手作りされ、長さ約1mで矢に付ける羽は和紙で出来ています。
下村加茂神社・やんさんま祭りの始まりや由来、歴史、起源は?
1066年(治暦2年:じりゃく)に、京都上賀茂神社(かみがもじんじゃ)から勧請(かんじょう:神仏の分霊を迎える事)された、下村加茂神社創建当時から始まって現在に至るそう。
下村加茂神社やんさんまとして、1967年(昭和42年)3月25日に、富山県無形民俗文化財に登録されています。
下村加茂神社・やんさんま祭りは、いつ行われるの?
毎年5月4日に行われます。
下村加茂神社の場所・住所(アクセスと駐車場)
富山県射水市加茂中部630
▼自動車
北陸自動車道富山西ICより約15分
▼電車
あいの風とやま鉄道小杉駅より車で約12分、呉羽駅より車で約10分
▼バス
あいの風とやま鉄道呉羽駅より新湊・呉羽駅線「加茂コミュニティ施設前」下車、徒歩約6分
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