ウエスタンホースマンシップとは?

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手綱(レイン)を片手で持ち、規定されたパターン(経路)に従って行う規定演技と、アリーナ(競技場)内の外周を走行しながら(レイルワーク:Rail Work)、審査員(ジャッジ)に指示された歩様(ほよう、Gaits:ゲイツ)の2つを行う競技です。

ウエスタンホースマンシップは、騎乗者の姿勢維持の規定が特に厳しく、適切な扶助(ふじょ:あいず)で、正確な運動を行えるかを審査されます。

パターン(Pattern)は1頭ずつ行い、レベルに合わせたカテゴリー分けがされ、演技の内容が変わります。

レイルワーク(Rail Work)は一斉にアリーナ内を走行しますが、それぞれペースが違う為、一列に並ぶ必要はなく、避けて追い越しても問題ありませんが、進路妨害をしてはいけません。

ウエスタンホースマンシップのルール、求められる騎乗者の姿勢

▼馬の背とサドル(鞍)の中央に座り、脚は耳から一直線の位置に置き、腰は曲がりすぎず柔軟に、肩は水平に保ち、膝が前を向いて馬体に密着させる

▼ブーツの底と踵が鐙に触れるようにする(※鐙なしでの騎乗もある)

▼上腕は垂直に、手綱(レイン)を持つ腕はサドルホーン(鞍前方についている突起)の上かやや前方に置き、拳をやや内側に向ける。持ってない方も同じ位置にするか、真っすぐ下におろす

全ての動作を行う際に、上半身は直立を保ち、コントロールする拳の動きは僅かにする

もっと細かい規定がありますが、いずれも維持出来ずに崩れると、減点されていきます。

ウエスタンホースマンシップのパターン(経路)に必要とされる技術と動画

ウォーク(Walk)

4拍子の常歩(なみあし)。

ジョグ(Jog)

2拍子の速歩(はやあし)。

エクステンデッドジョグ(Extended Jog)

歩幅の広い速歩

ロープ(Lope)

3拍子の駈歩(かけあし)。

エクステンデッドロープ(Extended Lope)

歩幅の広い駈歩

ターン(Tuen)orビボット(Pivot)、スピン(Spins)

停止から回転方向の後肢(こうし:後ろ足の事)を中心に、その場で回転します。

サークル(Circles)

円運動で、大きな円は速いスピード指定(circles large and fast)があったり、小さい円はゆっくりなスピード(circles small and slow)指定があったりもします。

バック(Back)、バックアップ(Back-Up)

まっすぐスムーズに素早く、指定された歩数で後退します。

リードチェンジ(Lead Change)

左周りの時は左前足が前に出て、右周りの時は右前足が前に出て駈歩をします。これを指定の場所で入れ替え(踏歩変換:とうほへんかん)ます。

フライングリードチェンジ(Flying Lead Change)

指定の場所でスピードを変えずに、空中で入れ替える(空中踏歩変換:くうちゅうとうほへんかん)ので、フライングと付いています。

カウンターキャンター(Counter Canter)

左周りの円を回る時は、左手前で左内方姿勢(円の弧に沿う形)を取りますが、左内方姿勢のまま右回りの円を回ります。

レッグイールド(Leg Yield)

斜め横歩きします。

サイドパス(Side Pass)

横歩きします。

ウエスタンホースマンシップのルール・レイルワークと歩様の種類

アリーナ(競技場)内の外周を走行しながら、審査員(ジャッジ)に指示された歩様(ウォーク、ジョグ、ロープ)を行います。

一斉にアリーナ内を走行しますが、それぞれペースが違う為、一列に並ぶ必要はなく、避けて追い越しても(内側からのみ)問題ありませんが、進路妨害をしてはいけません。

審査員(ジャッジ)からの指示が出たからといって、即座に歩様変更をする必要はなく、馬のペースで行って構いません。

ウエスタンプレジャー(馬の調教度合いを審査)と内容は同じですが、ウエスタンホースマンシップは騎乗者の技術を審査される違いがあります。

リバース(Reverse)

反転(半巻乗り:はんまきのり)して、逆回りに移行します。

ウエスタンホースマンシップの服装

カウボーイハット、襟付きシャツ、ジーンズ、ウエスタンブーツ、チャップス(任意)

ウエスタンホースマンシップの競技会

1940年に設立されたアメリカンクォーターホースアソシエイション「The American Quarter Horse Association(AQHA)」(日本支部あり)

1962年に設立された、アメリカンペイントホースアソシエイション「American Paint Horse Association(APHA)」等が大会を運営しています。

-乗馬競技や乗り方の種類