総合馬術(そうごうばじゅつ)「イベンティング(Eventing)」は、1日目に馬場馬術、2日目にクロスカントリー、3日目に障害馬術を行い、減点の少なさを競う競技です。(オリンピック種目)
3つのイベントを同じ馬で行う為、コンディション維持が重要になります。
レベルに合わせたカテゴリー分けがされ、難易度が変わるのはもちろん、馬や騎手の年齢制限もあります。
総合馬術競技のルール
国際馬術連盟(FEI)認定競技になる為、ここで規定されている総合馬術(イベンティング)のルールの一部を解説していきます。
規定は変更もあるので、細かい部分は国際馬術連盟で確認してください。公認競技会以外では、大会ごとに規定が大きく違う場合もあります。
総合馬術競技のルール(1日目、馬場馬術)
幅20m×長さ60mの馬場(競技場:アリーナ)内で、規定演技を行います。
詳しくは馬場馬術競技(ドレッサージュ)を読んでください(別ウィンドウで開きます)。
総合馬術競技のルール(2日目、クロスカントリー)
最もレベルの高いカテゴリーでは、長さが6㎞(最大6.84㎞)を越え、最低でも分速570m(時速34.2㎞)以上で走行し、最大45個の障害を越えるコースになります。
障害によっては、ロングルートと呼ばれるものが設定されている場合があり、これは距離は長くなるけれども、難易度を下げて通過しやすくするものです。
総合馬術クロスカントリーのルール・障害の種類
テーブルタイプフェンス(Table type Fences)
前面が上方に傾斜(約45度)しているか1周または半周で、前面の奥行は25~30cm以上。
スプレッドフェンス(Spread Fences)
幅を持たせて複数並べ、奥行きがあるもの。
ディッチス(Ditches)
深さ60cm未満の溝。
ロールトップ(Rolltop)
上部が丸い樽のような形。
ブラシフェンス(Brush Fences)
ダブル・トリプルもありますが、レベルに合わせて幅が指定されています。
アローヘッド(Arrowhead)
矢じりのような形をしているフェンス。
バンク(Bank)
木が積み上げられたタイプ。
コープ(Coop)
Aフレーム型をしたタイプ。
コーナー(Corner)
上部が三角形の形をしたもの。
ドロップ(Drop)
ジャンプして着地が低い位置になります。レベルにより160cmを越えない落下に制限されます。
ノルマンディーバンク(Normandy Bank)
斜面を上がる途中に溝があり、斜面の頂上でフェンスを飛び越える組み合わせ。
キーホールフェンス(Keyhole Fences)
鍵穴が開いたようなフェンスで、中央を飛び越えていきます。
トラケーナー(Trakehener)
下にスペースを空けるように設定される丸太。
スキニー(Skinny)
狭いフェンス。
総合馬術クロスカントリーのルール・ペナルティ
▼減点
・障害物を拒否、避ける、又は周回
・同じ障害物で2回目の拒否、避ける、又は周回
・規定時間を1秒経過する度に加算
▼失権(競技終了)
・同じ障害物で3回目の拒否、避ける、又は周回
・落馬、馬の転倒
・制限時間の超過
総合馬術クロスカントリーの服装
保護ヘッドギア、ボディプロテクター(エアベスト推奨)、ブーツ(かかとがしっかりしているもの)、長さ75cm以下で先端に重みがない鞭(任意)、拍車(任意)
総合馬術競技のルール(3日目、障害馬術)
競技前に獣医師による、馬のコンディションチェック(ホースインスペクション)があり、合格しないと参加出来ません。
競技場(アリーナ)内に設置された障害物を順番に飛び越え、ゴールを目指します。
詳しくは障害馬術競技(ジャンピング)を読んでください(別ウィンドウで開きます)。